新しい習慣を身につけるために必要な、たった2つのこと

「軽いやる気」と「それをする意味」

新しい習慣を自分のものにするため必要なことは2つです。

まずは「軽いやる気」、 もう一つは「それをする意味」です。

まずやってみようという気持ちが必要です。いくら良いことでもやってみようと思わないとはじめることはできませんから。

しかしやる気だけでは習慣にすることはできません。というのはやる気は必ず弱くなってくるからです。

やる気は必ず減っていく

三日坊主という言葉がありますが、三日でやめてしまったのなら、それはそれくらいの「やる気」だったのでしょう。しかしもっと強い「やる気」であっても、必ずどんどん弱くなっていくものです。

「やる気」に限らず、人間の気持ちというものはそれほど長続きしません。どんな喜びでも悲しみでも、同じ状態が一日も続くことはありません。大泣きしている子どもでも半日泣き続けることはないのです。

仮に「すごいやる気」があっても、永遠には続かないのです。

「これを習慣にしよう」と決意して、半ば習慣化してくるのは数週間くらいでしょうが、そうなってくるとやる気は最初の半分以下になるのが普通です。

そうなってから、また新たな「やる気」を生み出そうとするのはけっこう大変です。

だから「やる気」だけに頼るのは間違いなのです。やる気は軽くても良いのです。「軽いやる気」で十分なのです。

自然に任せていれば「やる気」はやれないほど減ってくるのですが、そんなときに力を発揮するのが

なぜそれをやるのか?

という「それをする意味」です。

体力の衰えを感じて縄跳びを始めたが

私が縄跳びを始めようと思ったのは、この記事で書いたように武田真治さんの影響です。けれども、もっと本質的な理由は還暦を過ぎて、以前にも増して体力の衰え実感するようになったからです。

まず、

散歩をしたり筋トレをしたりもしてみたのですが、いかんせん時間がかかります。例えば1万歩歩こうと思うと小一時間かかります。ちょっと筋トレを使用にも事前事後のストレッチなどを含めれば30分では足りません。そうなると、毎日というわけにはいきません。

今までない習慣を身につけるには、手軽で時間がかからないことからはじめるのた方が良いと思っていたときに出会ったの武田真治さんおすすめの縄跳びだったわけです。

雨が降ったら晴れても休んでしまった

縄跳びは外でしかできませんから、雨の日はお休みです。最初のうちは雨が上がると跳んでいましたが、だんだんやる気が減ってくると、雨の日で休むと次の日には忘れていて、翌々日に「あら昨日は忘れてたぞ」と思っても「まぁいいか」と三日連続で休んだこともありました。

一度休むとあっという間に二日三日と休んでしまうのは、私がおすすめしている計算練習でも一緒です。そこで大事なのが記録です。私の計算練習では毎日記録表をつけてもらっています。お休みしてもいいけれども、お休みの日はお休みと記録するのです。

だから私は縄跳び記録表をつけていました。跳んだ日は回数と終わったあとの疲労感を記号でつけるようにしたのです。もちろんお休みの日は「雨でお休み」と書きます。忘れていた日はふたたび記録表を開いた日に「忘れた」と記録するのです。

こんな風に記録をつけて、これまでの経過をながめていると、色々な思いが浮かんできます。

やる意味を再検討する

縄跳びを始めたのは、体力の衰えを食い止めるためでした。

1ヶ月も続くと、たしかに体力がついてきました。最初は30回がやっとだったのが100回が当たり前になりました。

跳ぶ速さを変えると疲れ方が変わるということにも気がつきました。

前後にストレッチを入れるようにしたので、ストレッチの勉強もしました。知らなかった筋肉の名前も覚えました。

単に体力づくりというより、身体の仕組みを学ぶきっかけにもなっていたのです。

片足立ちで靴下が平気で履けるようにもなってきました。普通に歩くときのスピードも上がってきています。

こんな風に考えていると「このまま続けていたらどんなことが起こるのだろう?」という期待も膨らんできます。

やる気だけに頼らない

私が縄跳びをするのは、習慣化することが目的なのではありません。最初は体力の衰えを食い止めることでした。それはそこそこ達成できて、もっと強化できそうだという気持ちにもなってきました。

やることは縄跳び100回+αですが、その意味は最初意識していたこととは変わってきています。そして、やる気の質も変化してきています。続いていけば、また別の意味も出てくるでしょう。

おそらく、どんなことでも「やる気」だけでは習慣化はできないのです。やっているうちに「やる意味」は変わってくるし、「やる気」もまた変化していきます。その両方を意識することではじめて、「意識しないとできなかったこと」が「意識しないでもする習慣」になるのです。

だから「記録すること」と「振り返る」こと、そして「意味を考え直すこと」が大切なのです。

その土台が「軽いやる気」と「それをする意味」なのです。