数字で見る限り、新型コロナよりインフルエンザの方がはるかに危険です
コロナウィルスの算数(2)
私の予測は下方修正することになりました
前回の コロナウィルスの算数 から一週間が過ぎました。
前回の予測では中国の感染者数は 25,000人、日本の感染者は40人でした。
現実の2020年2月3日時点での感染者数は中国17391人、日本が20人 。いずれも予想より少なかったです。
予想の根拠は、その「一週間前からどれくらい増えたか」で考えました。
10日の中国の感染者は 7万人、死者は540人くらいと予想できます
中国の感染者数が250人くらいから2744人に増えて約11倍でした。そこで、さらに10倍に増えると予測しました。
この一週間で 2744人から17391人ですから、増え方は6.3倍に減りました。
さて、次の一週間はどうなると予測できるでしょうか?
一週間の増加率はおよそ11倍から6.3倍になったので、もう少し増加率が減ると考えましょうか。
3日から10日までの一週間で、仮に4倍になるとすると、
17391 × 4 = 69564 (人)
という計算になります。およそ 7万人 ですね。
死者の方は6人 → 80人 → 361人 ですから、その増え方は13.3倍から4.5倍に激減しています。死者の増え方が同じくらいに下がると考えれば
4.5 ÷ 13.3 × 4.5 ≒ 1.52
です。そこで今後の一週間で 1.5倍 になるとすれば 540 人くらいだろうと予測できます。
おそらく死亡率は1%以下になるでしょう
実は先週、死亡者の予測はセンセーショナルな気がして書きませんでしたが、1000人くらいでした。
中国で亡くなった方の数は、1月20日に6人、27日は80人でしたから、なんと13.3倍。そのまま予測すれば
80 × 13.3 ≒ 1000 (人)
でした。
幸いなことに、死者の増加は緩やかになってきているのです。
現在の感染者に対する死亡率は2%くらいですが、私の来週の予測値で計算すると1%になります。おそらく感染者数はまだまだ、かなりの勢いで増えていくでしょう。しかし、死者の増え方はだんだん鈍くなっていくと思われます。
最終的な致死率が 0.1% になれば、インフルエンザの推定致死率と同様ということになります。
日本の感染者は100人を超え、亡くなる人が出るかもしれません
同じように日本のデータから予測すると、3日現在の感染者数は20人で、1月27日の4人から5倍に増えました。したがって来週3月10日は、20人の5倍に増えて100人くらいになるかもしれません。そうなると、現状の致死率は2%ですから、1人、あるいは2人くらいの方が、日本でも亡くなる可能性が出てきます。
ちなみに、感染者というのは感染が確認された人という意味ですから、わかっていない感染者はその10倍くらいいても不思議ありません。
つまり現状で中国には25万人、日本には200人くらいの感染者がいる、と考えてもそれほど大きくは間違っていない可能性があります。
問題は、この数字をどう見るかです。
毎年に1万人くらいの方がインフルエンザで亡くなっています
テレビのニュースなどでは「死者が増えた」と大騒ぎしているように感じます。しかし私は「これはためにする議論だ」と思っています。なぜなら、
少なくとも今の時点では新型コロナウィルスよりインフルエンザの方を怖がるべき
だからです。
実際、昨年の日本のインフルエンザ感染者数の推定値は1000万人を超えています。
そしてインフルエンザの致死率は0.1%と推定されていて、昨年の死者は1万人 くらいということです。
少なくとも現状では、花粉症でもないのにマスクを買い占めたり、今まで以上に手洗いをしたりするのはちょっと馬鹿げていると言ってもいいでしょう。
お医者さんや出入国に伴う検疫を担当する方が、新型コロナウィルスに対して警戒するのは当然として、外国旅行をしていない一般の方が、インフルエンザを怖がる以上に新型コロナウィルスを怖がるのは非論理的です。
もちろん手洗いはしたほうが良いと思いますが。
次は2月11日くらいにこの予測を確かめて、次の予測をします。